世界史の糸

レオナルドやエジソンにはなれないけれど

ジェネラリストでもスペシャリストでもない、一教師の試行錯誤の記録。旧ブログ名:世界史の糸から改題しました。

紹介:Ellis, E. G., Esler, A., World History Connections to Today Teacher's Edition

前回紹介したアメリカの歴史教科書Ellis, E. G., Esler, A., World History Connections to Today Teacher's Edition,(Prentice Hall,1999)の、史料パート紹介の続き。
 
以下、該当文献からの引用。
概要:この史料は紀元前2000年ごろに書かれた、ギルガメシュという英雄についての物語を集めたものである。主要なテーマは神々の行いや意図は予測できないということthe unpredictability of the gods、死が不可避なことthe inevitability of deathである。これらのテーマはシュメール人の生活を反映しているとも考えられる。ティグリス・ユーフラテス川の氾濫は予期しがたいものであり、また壊滅的な被害をもたらすものだったからである。
 
要約Document in Brief:ギルガメシュは、死が万人に共通に訪れることを理解する。たとえそれが恐れを知らぬ英雄だとしても。
 
本文:省略
 
史料分析Analyzing the Document:上記の抜粋を参考にして、以下の問いに答えよ。
  1. ウトナピシュティムはギルガメシュに何について伝えたのか。
  1. 船頭ウルシャナビについて
  2. 永遠の命をもたらす植物について
  3. 冷たい水の泉について
  4. 若さを持ち去った蛇について
  1. 叙事詩の最後に、ギルガメシュはむせび泣く。なぜならー
  1. 蛇が脱皮したから
  2. あまりにも長い時間の努力だったから
  3. 永遠の命を見つけることができず、死を受け入れざるをえなかったから
  4. すべての植物を食べてしまったから
  1. Critical Thinking: Synthesizing Information情報を統合する
著者は永遠の命をもたらす植物の効用を得る生物として、蛇を選んだ。著者にこのような決定を促した、蛇の身体的特徴は何か?
 
 
以下、ブログ投稿者のコメント。
3問の設問のバランスが良い。史料の正しい読み取りを問う第1・2問と、それに基づく思考を促すCritical Thinkingという構成はぜひ自分も参考にしたい。日頃の史料問題作成の時に、ある程度機械的に適用していけそうで、読書が楽しくなりそうだ。どんどん史料問題を作っていきたい。